ピラミッド

本記事は、Piccolo Kyotoとお取引のある職人様やパートナー様、および新規で協業の導入をご検討中の皆様に向けて綴っています。

あえて「狭く」売るという戦略

Appleから学んだ、入口の作り方

先日も話題にさせてもらった「MacBook Neo」。
10万円前後という価格設定を見て、正直少し驚きました。

これまでの Apple を考えると、かなり思い切った価格帯です。
一見すると「ついに安売りを始めたのか?」と思われがちですが、私はむしろ逆の印象を持ちました。

学生向けなのに、大人が欲しくなる

今回のMacBook Neoは、明らかに「学生」を意識した設計です。

  • 10万円を切る価格
  • 持ち運びやすい軽さ
  • レポートやブラウジングに十分な性能

つまり、勉強に必要なことだけに絞った一台。

ところが、こういう商品が出てくると不思議なことが起こります。

「この価格ならサブ機にいいな」
「Macを一度使ってみたかった」
「家用の気軽な一台が欲しい」

こう考える学生以外の人が、どんどん集まってくるはずです。

ターゲットを「みんな」にすると、結局誰の心にも刺さらない。
しかし 「学生」と潔く絞ると、逆に大人まで惹きつけてしまう。

ラグジュアリーブランドは必ず「階段」を作る

もう一つ興味深いのは、価格構造です。

今回Appleがやっているのは、ブランドの安売りではなく
価格の階段(ピラミッド)を整えることです。

これは Hermès や Louis Vuitton といったラグジュアリーブランドがよく使う方法です。

例えばこういう構造です。

入口(エントリー)
・香水や小物やネクタイ
・今回のMacBook Neo

主力(ミドル)
・バッグ
・MacBook Air

頂点(ハイエンド)
・入手困難なプロダクツ
・MacBook Pro

入口を広げてブランドの世界に入ってもらい、
そこから長く付き合ってもらう。

MacBook Neoは言ってみれば
Appleという世界への「最も入りやすい招待状」なのだと思います。

オーダースーツにも「入口」がある

この話は、実は私たちの仕事にもそのまま当てはまると思います。

「入口の価格」が

例えば、10万円というライン。
これはオーダースーツの世界では一つの大きな壁です。

ただし、ここで重要なのは
「安くすること」ではありません。

Appleが「MacBook Neo」という名前を付けて
ブランドを守ったように、

オーダースーツでも

なぜこの価格なのか

という物語が必要になります。

例えば

・若いビジネスマンが初めて手にする「勝負服」
・ベテランが日常でガシガシ着る一着

そういう 意味のある入口 を設計すること。

単なる安さではなく、
その価格だからこそできる体験を作ることです。

絞る勇気が、未来の顧客を作る

仕事をしていると、つい思ってしまいます。

「できるだけ多くの人に売りたい」と。

でも実際は逆で、

誰にでも売ろうとすると、誰の記憶にも残らない。

Appleが学生にターゲットを絞ったように、
私たちも「誰のための一着なのか」をもっと明確にする必要があるのかもしれません。

入口を広げるために、
あえてターゲットを狭くする。

MacBook Neoを見ていて、
そんな商売の原理を改めて感じた次第です。

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