届け先と見せ方

本記事は、Piccolo Kyotoとお取引のある職人様やパートナー様、そして新たに協業をご検討いただいている皆様に向けて綴っております。

テレワークの普及、そして服装のカジュアル化。
この流れはスーツ業界にとどまらず、クリーニング業界全体にとっても無視できない「構造的な逆風」となっています。加えて、イラン情勢の影響により、石油価格の高騰。ドライクリーニングで使用される石油系溶剤やビニールやハンガーも石油由来のプラスチック製です。

先日、あるクリーニング業界の動向を目にしました。
個人の衣類クリーニング需要が減少する中、ホテル向けリネンや食品工場・飲食店向けユニフォームの「レンタル事業」へと軸足を移した企業が、着実に業績を伸ばしているという内容でした。

興味深かったのは、その成功の背景です。
単に新規事業へ手を広げたわけではなく、長年にわたり個人のお客様と真摯に向き合う中で培ってきた「品質への信頼」があったからこそ、厳しい基準を持つ法人顧客にも選ばれ、新たな収益の柱へと昇華できたという点でした。

さらに印象的だったのは、逆風の中でも決して安売り競争には踏み込まず、あくまで高付加価値路線を貫いているという姿勢です。
価格ではなく、価値で選ばれる。その覚悟が、結果として事業の持続性を支えているのだと感じました。

この事例は、私たちのオーダービジネスにとっても示唆に富んでいます。

確かに「服のカジュアル化」という潮流そのものを止めることはできません。
しかし、そこで価格競争へと流れてしまえば、私たちが本来持っている強みを自ら手放すことにもなりかねません。

職人の皆様が日々積み重ねておられる技術。
素材への理解、仕立ての精度、履き心地や着心地へのこだわり。
それらは決して代替のきかない、本質的な価値です。

であればこそ、その価値を「必要としている場所」に、適切な形で届けていくこと。
つまり、ターゲットや提供方法を見直すことで、同じ価値でも全く異なる評価を得る可能性があるのではないかと感じています。

言い換えれば、「何を売るか」以上に「どこに、どう届けるか」。
ここにまだ大きな余白があるように思えてなりません。

私自身、まだ道半ばではありますが、
皆様と共に、この時代にふさわしい価値の届け方を模索し続けていきたいと考えております。

📩 お問い合わせ・業務相談

ピッコロ京都では、装いを通じてビジネスの価値を高めるお手伝いをしております。
以下のご相談を承っております。

  • 経営者・リーダーの皆様へ:商売の顔としての品格と、パーソナルな装いのご提案
  • 法人・団体様へ:理念を形にするユニフォームや、業務用装いの製作
  • 専門店・職人の皆様へ:オーダーシューズ、生地の卸等の業務取引

また、職人様やパートナー様からの協業のご相談も歓迎しております。京都の伝統と今の空気を掛け合わせた、新しい装いを共に形にしませんか。

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