
先日、素材の展示会へ足を運びました。 アパレルや素材のブースが並ぶエリアは、正直なところ「ガラガラ」と言わざるを得ない状況でした。かつてのような熱気は影を潜め、静かな空間が広がっていました…。
ところが、隣で開催されていた「Japan IT Week」へ一歩足を踏み入れると、景色は一変していました。 AI、DX、デジタルマーケティング……最新のシステムを求める人々で会場は溢れかえり、凄まじい活況。
この、残酷なまでの「静」と「動」。 私はこの光景を目の当たりにして、単に「ITが流行っている」という話ではなく、もっと根深い「仕事のあり方の逆転」が起きていると強く感じました。
身体性が生み出す、唯一無二の価値
今、世界中で仕事に対する価値観が大きく揺れ動いています。象徴的だったのが、先ほど目にした、このニュースでした。
[参考動画:TBS NEWS DIG] 「ブルーカラー」に脚光 AIが変える仕事の価値 (https://www.youtube.com/watch?v=5E6JrOkAZ0g)
米国では、AI投資の加速でホワイトカラーのリストラが進む一方、現場で物理的な変化を起こす電気工や配管工といった職種の価値が爆上がりしているというものでした。
私は、これこそが展示会場で感じた「違和感」の正体だったのかなと。 AIがどれほど進化しても、現場で「モノ」に触れ、臨機応変に判断する「身体性」を伴う技術は、決して代替できない。IT会場に群がる人々は、どこかで「AIに取って代わられる恐怖」を感じているのではないかと思います。逆に、ガラガラの素材会場に眠っている技術こそが、これからの日本の時代に最も希少な価値を持つのではないかと、そう思えて会場内を観察していました。
現場を「DX」と「デジタルマーケ」で再構築する
では、なぜ素材の現場はこれほど静かなのか。 私は、現場にある「リアルな価値」が、まだデジタルの力と正しく融合できていないからだと考えます。
そこでキーワードになるのが、「DX」と「デジタルマーケティング」。
IT会場で展示されていた最新の技術を、あの静かな素材やアパレルの現場に持ち込む。これこそが、今求められている本当の変化なのではないでしょうか。
- DX: 現場の職人が持つ「勘」や「経験」をデジタルで支え、属人的な限界を突破する。
- デジタルマーケティング: 優れた素材や技術を、古い商習慣に縛られず、求めている人へダイレクトに届ける。
現場に立つ人間が、自らこれらの武器を手に取る。「DXやな」「デジタルマーケティングもやな」という実感は、まさに現場の人間が新しい時代の主導権を握るためのプロセスなのだと思います。
「手に職」の新しいステージ
アパレル会場の静けさは、決して衰退の兆しではないと思います。 むしろ、デジタルという新しい光を当てることで、これまで見過ごされてきた価値が再び掘り起こされるのではないでしょうか。
AI時代だからこそ、現場に立つ人間がデジタルの力を柔軟に取り入れ、自らの価値を再定義していく。 「手に職」という言葉にデジタルのレバレッジをかけたとき、これまでの「当たり前」を鮮やかに塗り替えていくプロフェッショナルの姿が見えてきそうです。
ガラガラの展示会場で私が感じたのは、寂しさではなく、現場という「リアル」が、デジタルという「力」を得て、再び主役へと躍り出るための静かな夜明けになりそうな予感がします…。
