オーダーメイドの世界では、「クラシックなスーツにはヴィンテージのドレスウォッチを合わせるのが正解だ」という定説があるようです。でも、私は必ずしもそうは思いません。
なぜなら、服も時計も、その方が最前線で戦うための「装備」であり、最適解はルールの中ではなく、その方の「仕事のリズム」の中にしかないと考えるからです。
■ 移動の質を設計する:なぜグリーン車を選ぶのか
例えば、新幹線でグリーン車を選ぶ、あるいは移動に特定の車を仕立てる。 それは単なる贅沢ではないと思います。移動という空白の時間に、いかに自分のモチベーションを高く、かつ安定して維持できるかという「環境への投資」「思考のノイズ・キャンセリング」はたまた「覚悟のランニングコスト」だと思います。目的地に降り立った瞬間、即座にトップギアで仕事を動かすための、コンディションの設計。時計選びも、これと全く同じ文脈にあるのではないでしょうか。
■ ルールの敗北:スマートウォッチという合理性
今の時代、1分1秒を争う過密なスケジュールの中で、膨大な通知を捌き、スマートに決済を済ませる。この「移動の事務効率」を最大化させるスマートウォッチは、現代における最強の合理的装備だと考えます。 「スーツにスマートウォッチは不釣り合いだ」と顔をしかめるマナー講師もいるかもしれません。でも、それが本人の「仕事のリズム」を支える最も機能的な武器であるなら、外す理由などどこにもないですよね。ルールに従って不便を強いることこそ、設計の敗北だと思うんです。
■ 内なる燃料:高級時計は「ランジェリー」
一方で、スマホがあれば事足りる時代に、あえて不便な機械式の時計を巻く。 それは時刻を知るためというより、いわば上質なランジェリーを身にまとうようなものかもしれません。 誰かに誇示するためのジュエリー(装飾品)ではなく、肌に触れる金属の冷たさや、精緻な針の動きを自分だけが愉しみ、内側から静かにモチベーションを汲み上げる。袖口に隠されたその重みが、経営者としての孤独な決断を支え、自分を律する「内なる燃料」になるという考え方もあるのではないでしょうか。 もしその時計が、本人にとって「よし、やるか!」とスイッチを入れるための最高のインフラであるなら、それは数百万円の価格であっても、紛れもなく正しい投資なのかもしれませんね。
■ あなたの「戦闘スタイル」は最適化されているか
徹底した合理性を貫き、スーツにスマートウォッチを合わせる潔さ。 自分を律するために、あえてアナログな重みを袖口に忍ばせるプライド。 正解は、世の中のファッション誌が決めることではないと思いますし、例えば、あなたが目的地にいかなる精神状態で辿り着き、いかなる熱量で現場に立ちたいか。ということではないでしょうか。
ピッコロ京都が設計したいのは、ルールに沿った優等生の装いではなく、戦闘スタイルに最も適した、淀みのない「装備」です。
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ピッコロ京都では、装いを通じてビジネスの価値を高めるお手伝いをしております。
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- 経営者・リーダーの皆様へ:商売の顔としての品格と、パーソナルな装いのご提案
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