革靴離れ

本記事は、Piccolo Kyotoとお取引のある職人様やパートナー様、および新規で協業の導入をご検討中の皆様に向けて綴っています。

ビジネスマンの「革靴離れ」に関するニュースを見ました。ニュースになるくらいなので、やはり市場でも決定的な変化として見られているようです。この大きな波を単なる「業界のピンチ」として受け取るか、それとも「新たな価値創造のチャンス」として捉えるか。

今回は、データから読み解く市場の実態と、私たちPiccolo Kyotoがパートナーの皆様と共に目指すべき次なる展開についてまとめました。

データが示す「革靴市場の縮小」

かつて、ビジネスマンの足元といえば革靴(革製ドレスシューズ)が当たり前でした。しかし、国内の紳士靴市場はコロナ禍前の2019年度の1,677億円から、直近の2024年度には1,361億円となり、300億円以上も下回ったままの状態が続いています。

さらに象徴的な出来事として、新社会人の定番として親しまれてきた有名ブランド「リーガル」でさえ、高級ラインを手掛けていた子会社の工場操業を停止し、解散を決定しました。 一方で、スニーカーを含むスポーツシューズの売上高は増加し続けており、2024年度には7,137億円に達し、靴市場全体の58.0%という圧倒的なシェアを占めるに至っています。

なぜ、大人は革靴を脱いだのか?

2005年のクールビズに始まり、近年では在宅ワークの定着によって、ビジネススタイルのカジュアル化が一気に進みました。しかし、根本的な理由は服装の変化だけでなく、「圧倒的な機能性と利便性の差」にあります。

革靴は硬く、靴幅も狭いため、一日中歩き回った際の足の疲労感はクッション性の高いスニーカーには到底及びません。また、革靴はひび割れやカビを防ぐための定期的なケアが不可欠ですが、スニーカーは手軽に水洗いが可能です。現代の多忙なビジネスパーソンは、日々の疲労軽減とメンテナンスの手間削減という観点から、極めて合理的にスニーカーを選んでいるのです。

職人・パートナーの皆様と見据える「次世代のモノづくり」

このような市場の変化を踏まえ、Piccolo Kyotoは今後の革靴のあり方が大きく2つの方向に分かれ、そこにこそ私たちの活路があると考えています。

「趣味の逸品」としての価値向上 日常の実用品としての役割はスニーカーに譲るものの、従来型の革靴が完全に消滅することはありません。これからは、本当に革靴を愛するコアなファン層に向けた「趣味の逸品」として命脈をつないでいくと予測されています。だからこそ、職人様が持つ高度な手仕事の技術やこだわりの素材がこれまで以上に高く評価される、真の嗜好品としての靴づくりが求められます。

「伝統×高機能」の融合 最近では、見た目はきちんとした革靴でありながら、スニーカーに匹敵する高いクッション性を備えた革靴型高機能商品を選ぶビジネスマンが増加しています。伝統的な意匠や本革の美しさを守りつつ、現代のライフスタイルに合わせた新素材や構造を取り入れるという、新しい挑戦が不可欠です。

「ビジネスマンの革靴離れ」は、大量生産の時代における画一的なビジネスシューズの終焉を意味しているに過ぎません。これからは、職人様の精緻な技術が光る「本物の嗜好品」か、現代のニーズに寄り添った「高機能な革靴」が強く求められる時代になります。

Piccolo Kyotoは、日頃から協業してくださる職人様やパートナー企業の皆様が持つ卓越した技術やアイデアと共に、激変する市場において「選ばれ続けるモノづくり」を実現していきたいと強く願っております。

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