ロイヤリティの正体

本記事は、Piccolo Kyotoとお取引のある職人様やパートナー様、および新規で協業の導入をご検討中の皆様に向けて綴っています。

― お得意様・顧客・ファン、その違いとは何か ―

ANAのSFC制度改定を眺めていて、
ふと考えさせられることがありました。

一度ステータスを得た人よりも、
継続して利用する人が重視されるという構造。

この変化を見ていると、
これまで当たり前のように使ってきた
「ロイヤリティ」という言葉の中身が、
少し違って見えてきそうです。

ロイヤリティという言葉は、便利でありながら、どこか曖昧です。
企業側にとっても、顧客側にとっても、都合よく使われる。

だからこそ一度、立ち止まって考えてみたいなと思いました。
ロイヤリティとは、何なのか。

お得意様という言葉には、独特の距離感があります。

単に利用頻度が高いだけではなく、
長く続いていること。
無理がないこと。
互いに理解があること。

そうした積み重ねの中で、自然と生まれてくる関係。

つまりお得意様とは、
条件ではなく、時間の中で成立するものだと思います。

顧客とファンは何が違うのか。

顧客は取引で始まり、
お得意様は継続で成り立ち、
ファンは感情で支えられる。

それぞれは重なることもあれば、
必ずしも一致するわけではありません。

価格や特典が変われば離れるのか。
それとも、それでも選び続けるのか。

この差は、制度が変わった時に、
最もはっきりと現れます。

ANAのSFC制度改定を眺めていると、
ロイヤリティプログラムそのものが持つ構造が見えてきます。

本来、制度は感謝の形であるはずが、
いつの間にか「条件達成そのものが目的」になり、
ステータスが他人との比較対象に変わっていく。

本来の「使うための道具」が、
「達成するための対象」に置き換わってしまうのです。

だからこそ制度変更が起きた時、
強い違和感や戸惑いが生まれる。

ただ、企業側の視点に立てば、
今回の動きは自然な前提条件の更新とも言えます。

継続して利用する人が優遇される。
それは、商売におけるシンプルな原理です。

これは、私たちが身を置く装いの世界でも同じです。

ブランド名や価格という条件で選ばれたものは、
より良い条件が現れれば乗り換えられる。

一方で、作り手の意志や、
積み上げてきた信頼という感覚で選ばれたものは、
そう簡単には手放されません。

ロイヤリティとは、与えられるものではなく、
自分の中で静かに生まれてくるものではないでしょうか。

制度によって生まれた関係は、前提が変われば揺らいでしまう。
一方で、実感として積み上がった関係は、簡単には崩れない。

だからこそロイヤリティは、
外側で与えられるものではなく、内側で育っていくもの。

今回の一件は、企業の判断が見えた出来事であると同時に、
私たち自身が何を基準に選び、選ばれているのかを、
静かに問い返される機会でもあるように感じています。

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