ミドルレンジ

時代はコンパクトカーかSUVか。
アパレルなら低価格か高価格か。

市場を眺めていると、選択肢は常に「両極端」へと振れ続けているように感じます。わかりやすく、伝えやすく、比較しやすい。その結果、流行は加速し、どちらか一方へ一気に傾いていく。

しかし、振れ切った先で必ず起こるのが、ミドルレンジの空洞化です。

低価格帯は価格競争が激化し、品質や体験は削られていく。
高価格帯はストーリーや演出が先行し、日常から距離が生まれる。

その間にあったはずの、「普通に良いもの」「価格に納得できる品質」という領域が、いつの間にか市場から消えてしまっています。

ところが、生活者の大半は、本来そこにいます。
背伸びをしたいわけではない。
けれど、安さだけで選びたいわけでもない。

この“静かな違和感”が積み重なった時、ミドルレンジへの需要は再び動き出します。
供給が減った分だけ、その反動は大きくなり、「ちょうど良い価格と品質」が新鮮な価値として再評価される。まさに、市場の振り子運動です。

アパレル業界も、長年この循環を繰り返してきました。
ファスト化が進めば品質への不満が生まれ、ラグジュアリー化が進めば距離感が広がる。
その結果、「誠実な物作り」と「価格に見合った価値」が、あらためて支持されていく。

流行を追い続けると、確かに短期的な成果は出やすいのかもしれません。これは、やったことがないので正直わからないです。
しかし、それは“今”を掴んでいるだけで、“時間”を味方につけているわけではないと思います。

流行をなぞることではなく、構造を読むことが大切なのかなと思います。
そして、振り子が戻ってくる「場所」を磨き続けること。

結局は、派手さはなくとも、そこには必ず人や時代が戻ってくると思います。

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📝 The Pride of Made in Japan【オーダーシューズ】|note note.com/ordershoes

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