プロ野球も交流戦が終わり、阪神タイガースの坂本誠志郎選手のコラムを読んでいました。
なるほどなと考えさせられたコラムだったので、ご紹介したいなと思いました。事情は端折りますが一連の流れより、今回のコラムで坂本選手が最も猛省しているのは、「何か問題が起こる前に、周囲が気付かせてあげられる環境を作れなかったこと」でした。
つまり、
- 問題が起きてから対応するのでは遅い
- 問題が起きる前に予兆を察知する
- 周囲が声を掛ける
- 組織として未然に防ぐ
という徹底した危機管理の考え方。
さらに、怪我人が増えている現状についても、
- 誰か一人に依存しない
- 主力が欠けても戦える組織を作る
- ピンチを成長の機会に変える
という前向きな発想。
坂本選手がコラムで書かれていたのは、「優れた組織とは、問題が起きてから対処する組織ではなく、問題が起きる前に気付かせる環境を作る組織である」ということです。
「人が感情で失敗する前に止める仕組みづくり」 「主力が欠けても回る組織づくり」
キャプテンとして、技術論よりもこうした「組織論」の重要性を語っている姿に、なるほどなと深く感銘を受けました。
これは野球だけでなく、経営にもそのまま通じる考え方で、事故、クレーム、退職、取引先とのトラブルも、ほとんどは「起きてから対応」するのではなく、「起きる前に気付ける環境」があるかどうかでその後の結果が大きく変わります。坂本選手は、まさにトップの視点でチームを見ているのだと感じました。
この話、ビジネスでよく言われる「ハインリッヒの法則」にそっくりです。
アメリカのハインリッヒ氏が工場などの労働災害データを調べたところ、同じ人間が起こした同じ種類の事故の割合は、常に「1:29:300」になることを突き止めました。
- 「 1 」:重大事故(致命的な大失敗) 会社で言えば、「会社が傾くレベルの大クレーム」や「主要顧客との取引停止」。
- 「 29 」:軽傷の事故(ちょっとした失敗) 会社で言えば、「提出期限に遅れる」「小さなミスで怒られる」。
- 「 300 」:ヒヤリハット(無傷の異変・予兆) 事故にはならなかったけれど、「ヒヤリ」としたり「ハッ」としたりした瞬間。
坂本選手が目指しているのは、まさにこの「300」のヒヤリハットの段階で声を掛け合い、最悪の「1」を未然に防ぐ組織の仕組みづくりなのだと思います。
トラブルの責任をメンバーに押し付けず、『自分の環境づくりが甘かった』と言い切れるキャプテンの覚悟があるからこそ、チームは再び優勝に向けて一つになれると確信しています(笑)
